海外旅行に行くときに心配なのは、旅行先の治安だという人も少なくありません。比較的治安が良い国であれば、安心して旅行を楽しめるでしょう。そこで今回は、世界平和度指数や犯罪発生率などを参考に、海外旅行におすすめの国をご紹介します。
旅行におすすめ!比較的治安が良い国
アイスランド
アイスランドの犯罪発生率は低く、非常に治安が良いことで有名です。年間平均気温5℃というアイスランドは、モンゴルやナミビアなどに次いで人口密度が低く、豊かな自然に覆われた国となっています。アイスランドの人口はおよそ34万人で、日本でもっとも人口が少ない鳥取県(約55万人)よりもはるかに少ない国です。
そんなアイスランドですが、オーストラリアの経済平和研究所が2007年から発表している世界平和度指数において、2008年~2022年まで14年連続第1位に輝きました。31ヵ国あるNATO加盟国(2023年4月時点)の中で唯一軍隊を持たない国で、暴力事件が少ないためか、警察は拳銃ではなく警棒とペッパースプレーを携帯しています。
デンマーク
世界幸福度ランキングで上位にランクインしているデンマークは、ヨーロッパの中では治安が良い国でもあります。社会福祉制度が充実している国であり、教育政策も万全です。デンマーク大使館の情報によると、外国人留学生の満足度が高く、彼らのほとんどがデンマークは「安心して暮らせる国」であることを認めています。
ただし、デンマークの人口に対する犯罪発生率は日本の約10倍です。2021年におけるデンマークの殺人発生率は155ヵ国中123位ですが、同年のランキングで152位だった日本と比べるなら、比較的治安が良いと言われる国でも気をつけて旅行するに越したことはないといえるでしょう。
シンガポール
アジアでもっとも治安が良い国は、シンガポールです。2022年に発表された世界平和度指数ランキングでは、163ヵ国中第9位でした。2021年におけるシンガポールの殺人発生率は155ヵ国中153位で、日本よりも殺人発生率は少ないことが明らかに。少し古いデータになりますが、2018年に調査された人口10万人あたりの強盗発生率は1268件でした。シンガポールの人口密度の高さは世界でもトップクラスですが、治安が良いため安全に旅行を楽しめるでしょう。そんなシンガポールの犯罪で目立つのが、スリや置き引きです。犯罪に遭遇しないように、各々が注意する必要があります。
オーストリア
ヨーロッパの中でも比較的治安が良いといわれているオーストリア。ヨーロッパの多くの国同様、オーストリアも大麻合法の国なので、治安が良いといわれてもピンとこないかもしれません。しかしながら、2021年におけるオーストリアの殺人事件発生率は、155ヵ国中128位。ベルギーやドイツ、デンマークよりも低く、治安の良い国ランキングでは常に上位にランクインするのも頷けます。
治安が良いとはいえ、ウィーンやグラーツなどの主要観光地を中心に、ツーリストに対する引ったくりやぼったくりなどが起こっているようです。さらに、近年では暴力事件は減少傾向にあるものの、インターネット上の犯罪が増加しており、詐欺などに気をつける必要があります。
ポルトガル
イベリア半島に位置するポルトガルは、ヨーロッパ最西端の国です。古くから日本と繋がりが深いポルトガルの人口はおよそ1000万人で、東京都の人口(約1300万人)よりも少なく、ヨーロッパの中でも犯罪発生率が低い国として知られています。2022年の世界平和度指数ランキングでポルトガルは、第6位です。外務省報告によるポルトガルの犯罪発生状況によると、暴力事件や凶悪な事件は少ないものの、家庭内暴力や車上狙い、インターネット等による犯罪は後を絶たないといいます。