翻訳校正って何?ネイティブチェックとクロスチェックの違いと依頼時の注意点

翻訳を外注する際、「校正あり」という表現を聞いたことがあるかと思います。翻訳における校正とは、主に「ネイティブチェック」と「クロスチェック」の2つを意味します。それぞれの校正内容と、それぞれの校正を依頼する際の注意点をお伝えしていきます。

ネイティブチェックとクロスチェックの違い

ネイティブチェックは、名前の通り翻訳先言語のネイティブが文法や表現をチェックするものです。クロスチェックは、元言語と翻訳先言語の2つの原稿を突き合わせて、誤訳や訳抜けがないか、数字は合っているか、ネイティブチェックによる原文とのズレがないかなどをチェックすることです。

例えば日本語から英語への翻訳の場合は、翻訳→ネイティブチェック→クロスチェックという3段階を踏むと、文法や表現、誤訳や訳抜けの無さについてかなり安心できる品質に仕上がります。

翻訳家や翻訳会社によって校正に何が含まれるのかは異なるので、校正も依頼したい場合は確認が必要です。なお、翻訳したものを印刷する場合の校正はさらに複雑になり、チェック内容が多岐に渡ります。

ネイティブチェック依頼時の注意点

ネイティブチェックを依頼する際は、どんな目的を持ってどんなレベルのものに仕上げてほしいかを明確にしましょう。例えば、「英語ネイティブ以外も含む全世界の社員に確実に伝えたい内容だから、分かりやすい英語にしてほしい」ということであれば、単語の使い方や文法のチェックを中心に行い、表現のブラッシュアップはそこまで行いません。逆に「経営層のネイティブに向けて刺さる文章にしたい」ということであれば、表現のブラッシュアップに力を入れます。このように、目的や対象読者によってネイティブチェックの度合いが変わるのです。

なお、ネイティブチェックでは翻訳先言語のみしか見ません。そのため翻訳先言語をブラッシュアップしていく過程で、原文の持つ意味から離れてしまう場合があります。それを避けるためには、ネイティブチェックのあとにクロスチェックを入れると安心です。

クロスチェック依頼時の注意点

クロスチェックは小さなミスをつぶす最終チェックのような役割のため、ネイティブチェックほど依頼時の注意点はありません。1つ注意したいポイントとしては、最初の翻訳家やネイティブチェック者とは別の第三者に依頼するということです。クロスチェックは、最終チェックの機能を果たさないと意味がありません。最初の翻訳者やネイティブチェック者が気付かなかった小さなミスも発見できる、慎重かつ丁寧な仕事ぶりの人に頼むのがおすすめです。

翻訳家だけでなく校正者にも丁寧な情報提供を!

一口に翻訳と言っても様々な工程がありますし、その工程の1つである校正にも様々な方法があります。翻訳目的や翻訳物を読むターゲット、翻訳することによって得たい成果などをできるだけ詳しく校正者にも伝え、ネイティブチェックとクロスチェックを上手く活用して質の高い翻訳物を完成させてくださいね。

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