世界的にベジタリアンを実践している人が増えています。中でも、ヴィーガンの食生活や考え方を生活に取り入れる人が増えているようです。宗教的信条や健康のため、さらには動物愛護や環境への配慮など、さまざまな理由でベジタリアンになる人がいます。今回は、ベジタリアンの語源と種類、そのはじまりについてご紹介します。
■Vegetarian(ベジタリアン)のはじまり
Vegetarian(ベジタリアン)とは、肉や魚をはじめ、それらの副生産物を食べない人のことを指します。ケンブリッジ・ディクショナリーでは、「a person who does not eat meat or fish and sometimes other animal products, especially for moral, religious, or health reasons.(道徳的、宗教的、もしくは健康上の理由から肉や魚、ときにはほかの動物性製品を食べない人のこと)」と説明されていました。
日本でもすっかりお馴染みになったベジタリアンですが、ベジタリアンの起原は古代ギリシャにまでさかのぼることができます。最初にベジタリアンを提唱し、自ら実践したのはピタゴラスでした。聖書によると人類が肉を食べ始めたのはノアの大洪水後だとされていますが、ピタゴラスは肉を食べることは獣のすることで野蛮だと主張します。
英語のvegetarianという単語は、ラテン語のvegetus(健全な、活気のあるという意味を持つ)に由来しており、イギリスのベジタリアン協会によって世界に広められました。ちなみに野菜を意味する英語のvegetableと語源は厳密にいえば異なるものの、ほぼ同じであると考えられます。
野菜を意味するvegetableは、ラテン語のvegete(活気のある、元気な)に接尾辞のableが付いたものです。ラテン語のvegeteはラテン語vegetusを語源にしていますが、vegetableのほかにもvegetative(植物の、植物のように成長する)という単語が生まれました。16世紀頃には野菜のことをvegitive(vegetativeの短縮形)と呼ぶ一方で、15世紀初頭には野菜を意味する単語としてvegetableがすでに使われていたとの記録が残されています。
■ベジタリアンの種類について
ベジタリアンになる理由は人それぞれですが、ひと口にベジタリアンといってもいくつか種類があります。下記に、ベジタリアンの主な種類についてまとめてみました。
・Lact-vegetarian(ラクト・ベジタリアン)
ケンブリッジ・ディクショナリーによると、「a person who does not eat meat, fish, or eggs but does drink milk and eat some foods made from milk.(肉や魚、卵を食べないが、ミルクを飲み、乳製品等は食べる人のこと)」と説明されていました。
・Ovo-vegetarian(オボ・ベジタリアン)
オボ・ベジタリアンとは、「a person who does not eat meat, fish, or dairy products but does eat eggs.(肉、魚、乳製品は食べないが、卵を食べる人のこと)」です。
・Lacto-ovo vegetarian(ラクト・オボ・ベジタリアン)
ラクト・オボ・ベジタリアンは、乳卵採食と呼ばれるベジタリアンのことです。肉や魚介類は食べませんが、卵や乳製品などは食べる人のことを指します。ベジタリアンの中でもラクト・オボ・ベジタリアンが一般的だといわれており、チャレンジしやすいようです。
・Pescatarian(ぺスカタリアン)
ぺスカタリアンとは、「someone who eats fish but not meat.(肉は食べないが魚を食べる人)」のことです。より厳密にいうと、肉は食べないけれども、魚介類をはじめ、野菜や卵、乳製品などは口にする人のことを指します。ラクト・オボ・ベジタリアンよりもさらにチャレンジしやすいぺスカタリアンは、無理なくダイエットしたい人に最適かもしれません。
・Vegan(ヴィーガン)
「a person who does not eat or use any animal products, such as meat, fish, eggs, cheese, or leather.(肉、魚、卵、チーズ、皮革などの動物性食品を食べたり使用したりしない人のこと)」をヴィーガンと呼びます。肉や魚、乳製品や卵以外にもハチミツを食べないヴィーガンは、ベジタリアンの中でも完全な採食主義者だといえるでしょう。ヴィーガンには、国内・海外を問わず、各界のセレブリティたちが率先して行っている印象があります。
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