時代と共に変わる運命にある言葉ですが、英語も例外ではありません。つい数十年前には当たり前に使っていた英語表現も、いま使うと古臭く感じてしまうことも。今回は、そんな英語の死語をいくつかご紹介します。
Tickety-Boo
「Tickety-Boo」は順調だ、快調だというときに使用される英語表現です。日本語だと、バッチグーに当てはまるでしょうか。例えば、「Everything is tickety-boo」といえば、すべてがばっちり順調だという意味になります。20世紀によく使われた表現ですが、いま使うとちょっぴり古臭い人という印象を周りに与えてしまうかませんね。
Know your onions
「君の玉ねぎを知る」だなんて、いったいどういう意味なのだろうと首を捻る人もいらっしゃるのでは?実は「Know your onions」とは、「Know what you are talking about」と同じ意味です。自分の話している内容を知っている、つまりなんらかの物事に精通しているといいたいときに使用します。ところで、玉ねぎを知っていることがなぜ物事に精通していることを表すのかですが、残念ながら詳しいことはわかっていません。1920年代に使われていた表現ですから、若い世代の人々の中にはこの表現を使ったことが一度もないという人もいるのではないでしょうか。
Kick the bucket
「死ぬ、くたばる」という意味のスラングとして知られている英語表現ですが、最近ではあまり使われなくなってきている表現です。直訳すると「バケツを蹴る」ですが、縊死する場合に足台にしていたバケツを蹴ることに由来しています。銃社会のアメリカにおいては、縊死を選択する人は少数になってきているのかもしれませんね。
Pardon my French
「Pardon my French」もしくは、「Excuse my French」とは、汚い言葉を使用して申し訳ないといいたいときに使います。フランス語が汚い言葉であるというのは、とても失礼ですよね。この英語表現は、1337年にイギリスとフランスの間で起こった百年戦争からきているといわれています。いまでもこの表現を捻りの利いたジョークとして使用する人もいるようですが、常識のある大人とみなしてもらいたいなら使わないほうが良いかもしれません。
As easy as pie
学生時代に、「とても簡単だ」という表現として「As easy as pie」を習ったという人もいらっしゃるでしょう。日本語だと「お茶の子さいさい、楽勝」などに当てはまる表現です。19世紀から使われているこの英語表現は、パイが当時もっともポピュラーな食べ物であったことを表しているのではないでしょうか。いまなら「As easy as Lay’s」や「As easy as M&M’s」、「As easy as Cheetos」や「As easy as Twizzlers」に言い換えてみることもできるかもしれません。
Whoops-a-daisy
16世紀に使われはじめた英語表現である「Whoops-a-daisy」。ノスタルジックな感じがぷんぷんする表現ですが、日本語にすれば「あれまあ!、おやまあ!」または、「あちゃー」などになるでしょうか。ちょっとおどけた感じで、驚きを表現したいときや呆れたときなどに使用することができます。現在では「Whoops」だけで使われるほうが断然多いですから、「Whoops-a-daisy」を使うとびっくりされる場合もあるでしょう。
あえて死語を使ってみるのもあり?
古臭い表現を好んで使うのも、一つの自己表現の手段になるかもしれません。「ちょっと変わった人」だと思われるでしょうが、どこか憎めないキャラクターとして愛されるでしょう。死語を使い続けることで死語が消え去ったり忘れ去られたりすることを防いで、次世代に伝えることができるのです。例えば、15世紀から16世紀に使われていた「hey-ho」という表現は、「あ~あ、ちぇっ!」などに当てはまる間投詞で、仕方がない状況で何事かをあきらめざるを得ないときに使用することができます。しばらく死語として使われていなかった「hey-ho」ですが、2000年代中頃から再び使用されるようになりました。この例のように死語を使い続けることにより、ナウいヤングたちが死語に真新しさを見出し、不死鳥のように死語が復活することだってあるのではないでしょうか。
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