すばらしい翻訳は翻訳家から学ぼう!名翻訳家5人をご紹介

翻訳

世の中には大勢の翻訳家が存在しますが、名翻訳家と呼ばれる人の数はどれくらいでしょうか。翻訳の勉強をしている人であれば、翻訳作品から学べることがたくさんあるはずです。今回は、日本が誇る名翻訳家をご紹介します。

癖になる谷崎潤一郎

自由奔放な私生活の体験を作品に盛り込んだ、谷崎潤一郎氏。派手な女性関係で有名な文豪ですが、彼の格調高い文章と耽美な作品世界に惹きつけられる人は多いでしょう。近代日本文学を代表する文豪・谷崎潤一郎氏は、多作な作家でありながらも、翻訳家としても活躍しました。ワイルドやボードレールといった海外作品のほか、「源氏物語」を文学的に翻訳した「潤一郎訳源氏物語」を出版します。悪魔主義の谷崎潤一郎氏が、デカダンスの権化ともいうべきボードレールを翻訳したことにはなんの違和感も感じないでしょう。しかし、なぜ「源氏物語」を現代語に翻訳しようと思ったのか。理由を知りたい方は、ぜひご一読ください。

言葉選びの天才・谷川俊太郎

詩人であり、絵本作家であり、翻訳家でもある谷川俊太郎氏。彼の作品は、日本語の美しさを堪能したい人におすすめなのはもちろん、翻訳を勉強している人にもおすすめです。1975年には、「マザー・グースのうた」で日本翻訳文化賞を受賞しました。スヌーピーと仲間たちが登場するチャールズ・M・シュワルツの漫画「ピーナッツ」の翻訳も手掛け、原作の持つほんわかとした温かい世界観をそのまま伝えています。

機知に溢れる森村たまき

P・G・ウッドハウスをご存知でしょうか?森村たまき氏の作品を読めば、抱腹絶倒間違いなしといわれるほどすばらしいユーモア小説を残したイギリス出身の作家です。銀行員時代に副業で執筆を始めたものの、これが大当たりしてたったの1年でエリート銀行員を辞めてしまったというウッドハウス。彼の作品はハズレなしで、どれもこれもおもしろい作品ばかりなのですが、そんなウッドハウス作品を支えているのが翻訳家の森村たまきさんです。ユーモア小説を翻訳することは難しいはずですが、森村たまきさんの翻訳はそんなことをまったく感じさせません。ウッドハウスも非常に多作な作家でしたから、翻訳されていない作品もまだまだたくさん。勉強がてら、未翻訳作品の翻訳に挑戦してみても良いかもしれません。

夢を届けた村岡花子

きっと、「赤毛のアン」を夢中で読んだ人もいらっしゃるはず。モンゴメリ作品のファンなら知らないはずはない翻訳家が、村岡花子さんです。カナダへ帰国する宣教師から「赤毛のアン」の原書を贈られた後、次々とモンゴメリ作品の翻訳を行うようになります。アン・シリーズの中でも、おすすめなのが「アンの友達」と「アンをめぐる人々」。原作者のモンゴメリは、「これらの作品の中にそれほどの良作はない」と謙遜していますが、どれも宝物のように素敵なストーリーばかりです。これらの作品は、美しいプリンスエドワード島で織りなされる人間模様が生き生きと描かれており、村岡花子さんの名翻訳を堪能できる作品となっています。

多くの人を虜にする谷口由美子

アメリカ西部開拓時代に生きる、インガルス一家の暮らしを綴った「大草原の小さな家」。読めば読むほど作品世界にのめり込める、素敵な翻訳を担当したのは谷口由美子さんです。テレビドラマを見た後に、原作を読んでみようと思った人も多いのではないでしょうか。谷口由美子さんは、アメリカ留学中にローラ・インガルス・ワイルダーの作品に出会ったことが、翻訳家になるきっかけとなったのだとか。「小さな家」シリーズのほかにも、たくさんの海外児童文学を翻訳されていて、オルコットやモンゴメリの作品も手掛けられています。

日本で見る海外の映画やドラマには字幕が付いています。最近の海外製品の取り扱い説明書は、複数の言語で書かれていることもあります。「翻訳」って言葉を聞くと、少し遠い存在に感じてしまうかもしれませんが、翻訳をされた本や言葉など意外と身近にあるものです。もっと身近に翻訳を感じて頂き、気軽に翻訳を頼んでください。Webで翻訳は、オンライン上ですべて完結しますので、きっと今まで以上に気軽に翻訳を頼んでいただけると思います。

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