2019年、日本を訪れた外国人の数は過去最高数を記録しました。その後、パンデミックの影響を受け、観光目的で日本を訪れる外国人の数はほぼゼロになりましたが、現在円安のおかげで徐々にインバウンドが回復しているといいます。今回は、インバウンド復活と同時に力を入れるべき分野の翻訳についてご紹介します。
円安とインバウンド
止まるところを知らない円安、空前のインフレに見舞われるアメリカが易々とドル安を受け入れることはあり得ないため、今後も円安が続く見込みです。メリットとデメリットがあるので一概には悪いといえない円安ですが、今回の円安は物価上昇の要因となっているため多くの人にとっては、悪い円安のイメージが強いのではないでしょうか。
ところが、今回の円安はインバウンド復活にひと役買っているようです。海外旅行どころではないという人もいますが、円安のいまが日本を訪れるチャンスだと考えている人も少なくありません。日本を訪れる外国人の個人消費を増やす後押しとなる円安が続くとなれば、パンデミック以降尻すぼみ状態だったインバウンドの完全復活もあり得るでしょう。
今後は翻訳需要が高まる
観光目的の訪日外国人を受け入れるようになってから、徐々にその数は増えているようです。入国数上限の引き上げ、添乗員なしパッケージツアーの受け入れなどの緩和策が実施され、これからもその数は増える見込みだといいます。
日本政府観光局(JNTO)は水際規制の緩和に合わせて、訪日外国人の数を増やすことを目的にさまざまな取り組みを行っています。その取り組みの一つでもあるデジタルプロモーションでは、インバウンドに取り組む自治体や観光団体と連携し、誘客戦略を行っています。デジタルマーケティングの一環として海外に情報発信を行うとなれば、翻訳の必要性が生じます。また、情報発信はもちろん、その地域を訪れた外国の人に満足してもらえるようサービスの充実を図る必要があるでしょう。そのような場合、さまざまな翻訳案件が発生します。
高品質の翻訳でコンテンツの質を向上
デジタルマーケティングを成功させる点で、ターゲットを明確にすることは欠かせません。不特定多数をターゲットにしてしまうと狙いがぼやけてしまい、良いコンテンツは作れないからです。最近では、福島県がデジタルマーケティングの成功例として挙げられるでしょう。原発事故の影響でネガティブなイメージがついてしまった福島県でしたが、ターゲットを明確にして、その国の嗜好を分析しプロモーションに活かした結果、訪日客数が震災前を上回るようになったといいます。
しかし、すばらしい景観の魅力的な動画を撮影したとしても、機械翻訳に頼るなど翻訳でつまずくことが多々あるようです。コンテンツに凝ってはいても、翻訳に注力するだけの力が残っていない場合もあるといいます。円安が後押しするインバウンド復活ですが、多くの旅行者に「何度も訪れたい」と思ってもらうには、高品質の翻訳でサービスを提供しなければなりません。せっかく魅力あるコンテンツを用意していたとしても、翻訳の質が悪ければコンテンツの質にも大きく影響します。 逆にいうと、すばらしいコンテンツに良い翻訳が合わされば、最強の組み合わせになるということです。ついついおざなりにされがちな翻訳ですが、高品質の翻訳は外国人の信頼を勝ち得るためにはなくてはならないもの。機械翻訳の精度は向上したとはいえ、プロの翻訳家の翻訳と比べるとまだまだ大きな差があります。そのため、翻訳依頼を検討しているのであれば、プロの翻訳家が在籍している翻訳会社に依頼するのが一番だといえるでしょう