海外のスーパーに行くと、野菜の日本語名と英語名の違いに驚くこともしばしば。カタカナだから英語だろうと思っていたら、まったく別の外国語だったということも珍しくありません。そこで今回は、日本語のままでは英語圏で通じない野菜の名前についてご紹介します。
カタカナだから英語だと思っていたら?
一般的に、外来語をカタカナで表記するようになったのは、明治時代以降だといわれています。江戸時代の学者たちの中にも、日本語と外来語を区別して書き分けた例がごくわずかながらあったようですが、ほとんどは漢字やひらがなで書かれていたのだとか。
「カタカナ表記は外国語、外来語」という意識が日本人の中に根付いたのは良いですが、カタカナで表記されているすべてのものが、英語由来のものとは限りません。「カタカナだから、英語圏の人にも通じるだろう」と思ったら、和製英語だったり、英語ではない外国語だったりという場合も。下記に、間違いやすい野菜の英語名を挙げてみました。
日本語のままでは通じない野菜たち
Bell pepper
南米の唐辛子を辛くないように品種改良したもので、みずみずしく肉厚な実と、ピーマンのように苦みがなくて食べやすいのが特徴の野菜といえば?そう、答えはパプリカです。パプリカは1993年にオランダから輸入されたことを皮切りに、市場に出回るようになり、いまや日本の食卓でもお馴染みの野菜となりました。
パプリカのことを英語では、「Bell pepper」といいます。カタカナ表記だから英語だろうと思っていたら大間違い。じつは、パプリカはハンガリー語なのだとか。もちろん、英語圏でパプリカという単語も使用されていますが、香辛料のパプリカパウダーに対して使用されています。
Bitter melon
苦い野菜と聞いて、すぐに思い浮かぶのはゴーヤではないでしょうか。インドや東南アジアの熱帯地域が原産地で、ひと口にゴーヤといっても、なんと300もの種類があるのだそう。ゴーヤは英語で「Bitter melon」、もしくは「Bitter Gourd」と呼ばれています。ちなみに、インドでは「Karela」、インドネシアでは「Peria」または「Pare」と呼びます。ちなみにゴーヤは沖縄方言名で、和名はにがうりです。
Butter lettuce
英語圏の国で「サラダ菜をください」といっても、残念ながら通用しません。サラダ菜は英語で「Butter lettuce」といい、アメリカでは主に「Boston lettuce」と「Bibb lettuce」の2種類がよく知られています。Boston lettuceはBibb lettuceに比べて葉が広がっており、明るい緑色が特徴です。小さめのBibb lettuceのほうが味が良いといわれており、グルメの間で人気のサラダ菜です。
Cilantro
2016年に、なぜか日本で一大ブームになったパクチー。非常にクセの強い香草で、コリアンダーやシャンツァイとも呼ばれています。ベトナム料理やタイ料理に欠かせない香草ですが、じつは原産国は地中海沿岸地域なのだとか。アメリカではパクチーのことを「Cilantro」、パクチーの種のことを「Coriander」といって区別しています。一方、イギリスではパクチーそのものも種のことも「Coriander」と呼び、面白いことに「Cilantro」という単語は存在しません。
Watercress
明治時代に日本に入ってきたといわれているクレソン。付け合わせ野菜のイメージがありますが、ミネラルやビタミンを多く含む栄養価の高い野菜です。カタカナ表記だから英語だろうと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、じつはクレソンはフランス語です。英語では「Watercress」と呼ばれていますから、間違ってクレソンと呼ばないように気をつけたいですね。
Red leaf lettuce
サニーレタスは、英語で「Red leaf lettuce」です。名前の通り、葉先が赤茶色なのが特徴のサニーレタスは淡色野菜のレタスとは異なり、β-カロチンを多く含む緑黄色野菜に分類されます。サニーレタスの名称は、太陽の光を浴びて育ったレタスだからとも、当時流行していた大衆車の名前にちなんで名づけられたともいわれています。
カタカナで表記されているものは「英語」だと思い込んでいる人がいます。今回の記事のパプリカの様に、英語だと思い込んでいると翻訳をするときに大変な間違いをしてしまいます。その様な事が無いように、翻訳家はパプリカやパクチーというような単語であっても、一語一語辞書を引いて確かめています。Webで翻訳もこのように大したことがないような単語でも一語一語間違えのないように、辞書を引きながら翻訳しているから業界トップクラスの品質を提供し続けることが出来るのです。
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