壮大なストーリーと圧倒的画力で世界中に多くのファンを持つ、ダークファンタジーの金字塔『ベルセルク(Berserk)』。1989年から30年以上に渡って連載されていたベルセルクですが、作者である三浦健太郎氏が亡くなられたことで未完の作品となりました。今回は、海外のマンガファンの間でも、「最高のマンガだ!」と名高いベルセルクの名言を英語でご紹介します。
■ You’re going to be all right. You just stumbled over a stone in the road. It means nothing. Your goal lies far beyond this. Doesn’t it? I’m sure you’ll overcome this. You’ll walk again… soon.
「大丈夫…道端で石ころにつまずいた様なものさ。つまらない…小さなことだよな。お前の行きたいところはもっと遥か…遠いんだろ。だから…大丈夫立てるよ。そして歩き出すさ、すぐに…。」
ベルセルクの主人公であるガッツが、鷹の団を脱退するときに放ったセリフです。過酷で辛い環境で育ったガッツにとって、鷹の団は初めて仲間と呼べる人たちと出会えた大切な居場所でした。ですが、グリフィスと対等な友でいたいと思ったガッツは、あえて鷹の団を去ることを決意します。stumble over+名詞で、(~に)つまずく、どもる、とちるという意味になります。
■ I don’t have time for miracles. They make me puke.
「俺には奇跡は間に合ってる。ヘドが出るほどにな。」
誰にも頼ることのないガッツは、神に祈ることさえもしません。奇跡が起きることを信じて待つなど、彼には耐えられないこと。嘔吐するは英語でvomitやthrow upですが、スラングではpukeになります。病気や二日酔いで気分が悪いときに「吐きそう…」といいたいときには、I feel like puking.といえるでしょう。
■ I’m a jack of all trades… a little better than most at everything, but I don’t shine at anything.
「自分じゃもうちょっと器用なやつだと思ってたんだけどなァ。」
鷹の団を支えた人物の一人であるジュドーの最期のセリフです。知恵者で手先も器用なジュドーでしたが、自分の気持ちよりも相手の気持ちを優先してしまうような人物で、結局思いを寄せる人に告白することもできませんでした。jack of all tradesとは、なんでもできる器用な人物のこと。ポジティブな意味でも使われますが、どちらかといえばいつも損な役回りをする「器用貧乏」に近い意味があります。
■ You’re right, we are mortal and fragile. But even if we are tortured or wounded, we’ll fight to survive. You should feel the pain we feel and understand.
「確かに貴様の言うとおり人間は弱いよ。すぐ死ぬ。その弱い人間が切り刻まれ、突き刺されても生き続けるってのがどんなことなのか……。貴様も少しは味わってみろよ。」
ベルセルクには人間を食い物にする魔物がたくさん登場します。上記はガッツの放ったセリフですが、形容詞のMortalは、死すべき運命にある、死を免れないという意味です。形容詞のFragileには、もろい、壊れやすい、弱いという意味が。ですから、we are mortal and fragile.で、人間は弱く、すぐ死ぬになります。切り刻まれ、突き刺されてもという部分のセリフがeven if we are tortured or woundedと英訳されていますが、be torturedで拷問を加えられるという意味です。
■ It is my perception, that a true friend never relies on another’s dream. A person with the potential to be my true friend, must be able to find his reason for life without my help. And, he would have to put his heart and soul into protecting his dream. He would never hesitate to fight for his dream, even against me. For me, a true friend is one who stands equal on those terms.
「私にとって友とは決して人の夢にすがったりしない、誰にも強いられることなく、自分の生きる理由は自ら定め進んでいく者。そして、その夢を踏みにじる者があれば全身全霊をかけて立ちむかう。たとえそれがこの私自身であったとしても…私にとって友とは、そんな“対等の者”だと思っています。」
生まれてしまったから仕方なく生きるだけなどという生ぬるい生き方はできないと、自分の夢を成し遂げるためにどんな手段も厭わないグリフィス。鷹の団を率いるグリフィスにとって、ガッツは部下以上に特別な存在です。このセリフでは、とくにガッツに言及している訳ではありませんが、グリフィスにとっての友とはどんな人物なのかが熱く語られています。
じつは、このセリフを述べた時点では、自分の夢を持っていないガッツはグリフィスとは「対等な者」ではありません。しかし、A person with the potential to be my true friend(真の友になる可能性がある人物は~)と英訳されていることから、現時点でガッツは真の友にはふさわしくはなくとも、真の友になる可能性を大きく秘めた人物であることが示唆されているといえるでしょう。
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