日本には、初夢占いという風習があります。眠っている間に見た夢になんらかの意味を見出すことは、古くから世界中で行われてきました。そこで今回は、初夢や夢占いにまつわる英語をご紹介します。
初夢は日本独自の風習
元旦の夜に見る夢のことを初夢といいますが、日本ではどんな夢を見たかで1年の吉凶を占う風習があります。海外にも同じような風習がありそうな気がしますが、意外にも初夢占いの風習は海外にはmeほとんどないらしく、海外の人に話すと面白がられることも。そもそも中国やタイ、インドネシアなどのアジア圏では旧暦に基づいて新年を祝うことも多く、新暦の元旦をあまり重要視していない傾向があります。初夢は英語で、 The first dream of the New Yearです。あなたの初夢どんな夢だった?と聞きたいときには、What was your first dream of the year ?と尋ねることができます。
初夢で縁起の良い夢は?
人の数ほどある夢ですが、初夢で縁起が良いとされているのは「一富士二鷹三茄子(いちふじにたかさんなす)」です。富士山、鷹、茄子の夢を見るのはなかなか難しそうですが、これらのものが初夢に出てくると運気は上々で、良い1年になるといわれています。富士山や鷹、茄子が吉夢とされているのには諸説ありますが、徳川家康の隠居先・駿府城があった駿河国(現在の静岡県中部)にちなんでいる説が有力なのだとか。駿河国は日本一の山である富士山、富士山麗に生息している良い鷹、おいしい茄子を有しています。
一説によると、側室が隠居後になぜ駿府に移動するのかと尋ねた際に、家康はこの3つの名物があるからだと答えたそう。このような訳で、3つの駿河国の名物を夢に見ると、天下統一を果たした徳川家康にあやかれるといわれています。さらに、富士山は不死を、鷹は高い、茄子は成すという、言葉の中におめでたい意味をもつ言葉が隠されているため、初夢で見ると縁起が良いとされています。「一富士二鷹三茄子」を英語にすると、「First Mt. Fuji. Second hawks. Third eggplants.」です。海外の人と初夢の話をするときには、これらのものは縁起が良いとされている由来も教えてあげると良いかもしれませんね。
初夢の「一富士二鷹三茄子」には続きがあった
じつは、初夢で縁起が良いとされている「一富士二鷹三茄子」には、「四扇五煙草六座頭(しおうぎごたばころくざとう )」という続きがあります。末広がりになる扇は繁盛・開運の吉兆とされ、煙が上昇する煙草(タバコ)は運気の上昇を、そして頭髪をそった盲人の座頭は「毛がない(ケガない)」ことから家内安全を意味していたといいます。
「四扇五煙草六座頭」を英語にすると、「Fourth fans. Fifth tobaccoes. Sixth Zato.」です。座頭のことを英語で説明するのであれば、Zato means a blind man without hairとでも言えるかもしれません。家内安全を英語ではhousehold safetyといい、無病息災はgood healthです。開運招福 はgood fortuneですから、「一富士二鷹三茄子扇五煙草六座頭」の意味を英語で説明するときに覚えておくと良いでしょう。
縁起が良い夢を英語で?
「縁起が良い」を英語では「auspicious」といい、縁起が良い夢は英語でauspicious dreamといいます。Auspiciousの「aus」はラテン語で鳥を意味する「avis」を語源にしており「spicious」はラテン語で「見る」を意味する「specere」を語源としているのだそう。さらに、ラテン語のauspiciumには鳥占いという意味があり、この単語が転じてauspiciousになったとされています。ちなみに、夢占いは英語でdream divination、もしくはoneiromancyです。
興味深いことに、新年の初夢以外に見る夢で縁起が良いとされているのは、むしろ縁起が悪い系の夢。地震や火事、殺害される夢は吉夢だとされています。これらの夢は、幸運に恵まれる予兆や苦境から脱却できる予兆なのだとか。本当のところ、夢で未来を占うことができるかどうかはわかりませんが、良い夢や縁起が良いとされる夢を見て良い一年をスタートさせたいですね。
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