夏の風物詩といえば?英語で説明する日本の夏

美しい日本の風景が楽しめるのは、桜の季節だけではありません。イベント盛りだくさんの夏を心待ちにしている方も多いでしょうし、夏の空に浮かぶモクモクした入道雲を見るだけで心躍るという方もいらっしゃるはず。今回は、夏を彩る風物詩や日本の夏特有の習慣などを英語で説明する方法についてご紹介します。

古くから伝わる風鈴

風鈴は、英語で「wind bell」もしくは、「wind chime」といいます。「Furin wind chimes were used to be hung up during the summer for warding away evil and epidemics, nowadays people simply enjoy their sound.(かつて風鈴は、邪悪なものや疫病を遠ざけるために夏の間吊るされましたが、最近では音を楽しむために吊るされています)」と説明できるでしょう。

仏教徒の伝来と共に、中国から日本に伝わったとされる風鈴。中国では吉凶を占うものとして、平安時代の日本では魔除けとして軒先に吊るされました。江戸時代になると、青銅ではなくガラス製の風鈴が流行します。その頃になると風鈴は、魔除けや災厄を退けるお守りのような意味合いを持ちながらも、軽やかで涼やかな音色を楽しむものへと変化していきました。江戸時代の人々は、夏が終わりに近づくと風鈴を片付け、代わりに鈴虫を飼うことが多かったといいます。

ちりんちりんという風鈴の音を聞くと、しみじみ夏を感じるもの。風鈴の音色を涼やかな音ととらえるのは日本人特有らしく、実際にその音を聞くと皮膚温度が下がるのだとか。風鈴を吊るすことは、蒸し暑い日本の夏を快適に過ごすための知恵なのかもしれません。

日本版のピニャータって?

馬や星など、紙製の型枠にお菓子やおもちゃを詰めたものを吊るし、棒で叩いて割るメキシコのピニャータ。クリスマスやパーティーでのピニャータ割りゲームは、メキシコはもちろん、中南米では一般的な催しものだといいます。似て非なるものかもしれませんが、日本のスイカ割りも大いに盛り上がる点では、「日本版ピニャータ」だといっても過言ではないでしょう。

スイカ割りは、「Suikawari is a traditional Japanese game in the summer time. One person stands blindfolded holding a stick, and strike the watermelon with it. Since once the watermelon is opened, everyone gets a share of it.(スイカ割りは、夏の間に行われる日本の伝統的なゲームです。手に棒を持ち、目隠しをした人がスイカを叩きます。スイカが割れたら、みんなで分け合います)」と説明できるかもしれません。

アフリカの豊作を占う儀式、中国の戦前に行われた残酷な儀式など、スイカ割りの起源は諸説ありますが、日本では一般的に海の神様に捧げる儀式として伝承されています。疲労回復や高血圧の予防にも効果があるとされているスイカ。海辺で行うスイカ割で、楽しい夏の思い出を作りたいですね。

夏の風物詩はやっぱり花火大会!

海外で花火大会といえば、年末のカウントダウンイベントや独立記念日のイベント時に行われることが多いのではないでしょうか。日本のように、花火を鑑賞する目的で行われる大規模な花火大会は、世界でもめずらしいといえるでしょう。

花火大会のことを英語で、「Firework festival」もしくは、「Firework display」といいます。夏になると全国各地で花火大会が開催されますが、これも日本独自の文化です。子ども時代には、手持ち花火セットを持ち寄って、近所の友だちや学校の友だちと遊んだ記憶がある人も多いはず。しかし、海外では花火を禁止している国や地域も存在しますから、いかに日本人が花火好きであるかが理解できるのではないでしょうか。

ちなみに、手持ち花火のことを英語では「handheld fireworks」といい、線香花火のことを「sparklers」といいます。日本の花火大会が大好きだという海外の人たちの間では、夏だけに限らずほかの季節にも花火大会を開催してほしいという意見もちらほら聞かれますが、夏に行われるからこそ情緒を楽しめるのではないでしょうか。

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