『ジューンブライド(June Bride)』の由来と結婚式にまつわる英語

6月は結婚式の季節として知られており、この月に結婚する花嫁さんのことを「ジューンブライド(June Bride)」と呼びます。これには一体どのような由来があるのでしょうか?今回は、ジューンブライドと結婚式にまつわる英語についてご紹介します。

6月に結婚すると幸せになれる?

6月は結婚式を挙げる時期としてもっとも人気がある月です。この人気は日本だけにとどまらず海外でも同じようで、どこの結婚式場(英語ではwedding venues)も予約でいっぱいになる現象が見られます。6月は英語で「June」ですが、ローマ神話の女神ユーノー(もしくはユノ「Juno」)に由来しているのだとか。Brideは花嫁のことですから、June Brideで「6月の花嫁」です。

古代ローマではロムルス歴が使用されており、現在でも月の名前にその名残が見受けらるといわれています。一説によると月の名前が定められた紀元前の時代から、結婚や出産を司る女神に捧げられた月に結婚すると、永遠に幸福に恵まれると信じられてきたようです。

1954年製作のアメリカのミュージカル映画『  Seven Brides for Seven Brothers(邦題は「掠奪された七人の花嫁」)』には、“Oh, they say when you marry in June, you’re a bride all your life, and the bridegroom who marries in June gets a sweet-heart for a wife.”というセリフがあり、6月に結婚したカップルはいつまでも恋人同士のような甘い関係を維持して一生涯幸せになれる、と考えられていたことがわかります。

6月はお風呂に入る月だった

風呂屋(ときには蒸し風呂)で入浴する習慣があった中世ヨーロッパですが、パンデミックの影響で風呂文化は廃れていきます。というのも、当時大流行したペストは主に公衆浴場で感染すると考えられ、ほかの病気に関しても入浴時に毛穴を通して感染すると考えられていました。

こうして、王侯貴族たちは月に1回、もしくは年に数回しか入浴しなくなります。さらに農民たちの入浴頻度は年に1回だったらしく、毎年6月頃に入浴する人が多かったのだそう。そのため、人々は自然と、1年の汚れを落として清潔になれる6月に結婚するようになったといわれています。

結婚指輪の由来は?

結婚指輪は英語で、wedding ringです。日本語ではマリッジリングと呼ばれることが多いかもしれませんが、英語ではウェディングリングと呼ばれています。指輪はひとつなぎになっていることから永遠を意味し、過去から現在に至るまでunwavering symbol of marriage(結婚の揺るぎないシンボル)となっています。

結婚の証として指輪を贈ることが始まったのは、紀元前4000年頃でした。考古学者たちによると、結婚の際に指輪を贈る儀式がエジプト人たちの間で行われていたそうです。

8~12世紀に活躍した北欧のヴァイキングたちも、結婚の時に指輪を贈りました。北欧神話やルーン文字などのデザインが施された指輪は、銀と青銅で作られることが多く、金で作られることは稀でした。日本では明治時代に指輪を贈る風習が伝わったとされており、大正時代にはいまのデザインのように繊細な形の指輪が結婚指輪として贈られるようになりました。

幸運を呼ぶサムシングフォー

結婚式に花嫁が身に着けるものといえばドレスにブーケですが、イギリスの伝統的な結婚式では、「サムシングフォー」と呼ばれる縁起物を身に着けます。古いもの、新しいもの、借りたもの、青いものから構成されるサムシングフォーを身に着けた花嫁は、結婚してからも幸せに暮らすことができると信じられていました。

サムシングオールドはcontinuity and stability(継続性と安定性)を意味し、家族の絆や伝統を表します。 新しい生活に対するoptimism and good fortune(楽観性と幸運)を象徴するサムシングニューは、未来への希望を表します。また、サムシングボローは、happiness from someone who loves you(愛する人からの幸福)のおすそ分けを意味します。愛と貞節を表すサムシングブルーは、花嫁の清らかさを象徴しています。

  

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