甘いものが好きな人のことをsweet toothといいますが、興味深いことに、辛党の人のことを的確に表現する英語はありません。あえていうなら、I don’t much care for sweets.(甘いものにはあまり興味がない)といえるのではないでしょうか。今回は、sweetに関連したイディオムをご紹介します。
■ short and sweet
長すぎる会議は人をうんざりさせますが、有意義な会議であれば思わず、「That’s the way we like the meeting, short and sweet!(簡にして要を得る、会議はこうでなくっちゃね!)」と言いたくなるのではないでしょうか。ケンブリッジ・ディクショナリーでは、short and sweetのことがsurprisingly short in a way that is pleasing.(驚くほど短いが、快いこと)と説明されていました。短いながらも、重要なポイントはしっかり抑えられた会議なら退屈する暇もなさそうですね。
■ like a child in a sweet shop
スーパーマーケットのお菓子売り場やケーキ屋さんに連れてこられた子どもの様子を観察したことがあるなら、like a child in a sweet shopの意味がよくわかるのではないでしょうか?子どもたちは目をキラキラ輝かせながら、わくわくドキドキ、興奮を抑えきれないといった様子を見せてくれるはず。似た表現にlike a kid in a candy storeがありますが、大はしゃぎする、あれこれと目移りするという意味です。
■ take the bitter with the sweet
とあるオンライン辞書によると、take the bitter with the sweetのことが、To accept both the negative and positive aspects of something. (なんらかのネガティブな側面とポジティブな側面の両方を受け入れること)と説明されていました。人生楽あれば苦あり、苦あれば楽ありです。you will learn to take the bitter with the sweet from the married life, and if you married the right person, there’s more sweet than bitter overall.(結婚生活から幸、不幸を受け入れることを学べるでしょう。もしもふさわしい人と結婚したのであれば、全体的に不幸より幸福を感じるほうが多くなります。)
■ sweet nothings
sweet nothingsとは、家にお菓子のストックがなにもない状態のことを指す表現ではありません。オンライン辞書では、affectionate but unimportant or meaningless words spoken to a loved one.(愛しい人に語られる、愛情深いが重要ではない無意味な言葉のこと)と説明されていました。簡単にいうと、sweet nothingsとは甘い囁きのことです。もちろん他人からすれば甘い囁きなど無意味かもしれませんが、恋人同士(夫婦)からすれば親密度を深める意味あるものなのではないでしょうか。
■ the sweet smell of success
the sweet smell of successとは、勝利(成功)の陶酔感のことを指します。もしも成功に香りがあるとすれば、きっと好ましい香りのはずです。しかし、ニオイの好き嫌いは個人差が激しく、子ども時代に体験したことや生活環境に大きく依存するのだとか。さらに、経験だけではなく、情報やホルモンの状態などにも左右されることがあるのだといいます。ですから、もしも成功に香りがあるとするなら、個々の人でその香りは異なるといえるでしょう。
■ lay some sweet lines on (one)
lay some sweet lines on (one)を言い換えるなら、to soft-soap someone.(お世辞を言って誰かをうまく丸め込むこと)。いわば誰かをそそのかすために甘言を弄することですが、日本ではお世辞はよくコミュニケーションツールとして用いられていますね。
■ cop it sweet
オーストラリアのスラングであるcop it sweetには、2つの意味があります。ひとつ目は、身に降りかかることを甘んじて受け入れるという意味が。さらには、予期せぬ幸運という意味があります。ちなみに、sweetと付けずにcop itだけになると、叱られる、罰を食らう、トラブルに巻き込まれるといった意味になります。
■ the sweet hereafter
the sweet hereafterとは死後の世界、つまり天国のことを指す表現です。ほかにも天国を表す単語にはHeaven、Paradiseがあります。文脈によって使い分けられるこれらの単語ですが、Heavenが主に死後に向かう場所として使用されるのに対し、Paradiseは楽園という意味でも使用され、主に理想的な場所という意味で使用されています。
今回一つだけですがオーストラリアのスラングも紹介しました。世界で英語を日常的に使う国は多々あります。その国その国で単語の使い方も違ったりします。Webで翻訳や他の業者さんに翻訳をお願いする際は、必ずどこの国向けの英語なのか、またはどの国で使われている英語を日本語に訳すのかを伝えてください。その方がスムーズに翻訳を薦められます。
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