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趣味と実益を兼ねて「翻訳力」を鍛える方法とは?

語学力があるからといって、自然と兼ね備わるものではない翻訳力。なんとかして翻訳力を向上させようと翻訳学校に通う人、独学で勉強する人など、さまざまなタイプの人が存在します。今回は、翻訳家を目指す人であればぜひ挑戦していただきたい、趣味と実益を兼ねた翻訳力向上トレーニングの本などもありますが、今回はWebで翻訳スタッフが考える方法をご紹介します。

翻訳家になる夢を叶えるために

「いつかは翻訳家になりたい」と夢見ている人はもちろん、すでに翻訳業界で活躍している人だとしても、翻訳力を鍛えたいと願っているのではないでしょうか。名訳を生み出すためには、表現の幅を広げることも大切ですが、練習してセンスを磨く必要があります。

翻訳センスを磨くためにも、実際に翻訳にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?翻訳する本を選ぶときには、まだ誰も翻訳をしていない作品や著作権が切れた作品(いわゆるパブリックドメインのもの)の中から選ぶと良いかもしれません。

著作権切れの本が狙い目!

翻訳家を目指している人、語学学習が趣味だという人の中には、自らの翻訳成果をウェブサイトで発表している人も。もちろん、翻訳に挑戦して果敢にも出版社に持ち込むというツワモノも存在するでしょうが、まずは小手調べをしたいという人も少なくありません。

作品は著作権で保護されていますが、国ごとに著作権法が異なっているため、翻訳作業に入る前によく調べる必要があるかもしれません。現在、日本において著作権の保護期間は、死後70年と定められています。以前は映画以外の著作権保護期間は死後50年でしたが、2018年に「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定」が効力を発生したため、どのような著作物においても死後70年に延長されることになりました。

通常、翻訳本は二次的著作物に当たり、著作権は翻訳者の死後70年まで保護されます。しかし、翻訳者の著作権が切れていない場合であったとしても、原作の著作権が切れた作品であり、なおかつ既存の翻訳を参考にしたりコピーしたりしないのであれば、自ら翻訳して公表することは可能です。例えば、モンゴメリ作品はすでにパブリックドメインですが、翻訳本を完成させた翻訳者の有する著作権は保護されたままです。この場合、翻訳家の村岡花子さんの訳を参考にせず、独自の翻訳を行って公表する分には問題ありません。

また、原作の著作権が切れたもので、まだ翻訳されたことがない本であれば、翻訳して電子書籍という形で世間に披露する方法も。うまく行けば、ちょっとしたお小遣い稼ぎとして、趣味と実益を兼ねることができるかもしれません。自分で作ったウェブサイト内で発表するにしても、電子書籍として発表する場合にしても、他の人の目に触れるということは翻訳者にとって大きな励みになるのではないでしょうか。

著作権切れの本を選ぶ方法

「どうやって著作権切れの本を探せばいいの?」と、思う人もいらっしゃるでしょう。著作権切れの本を選ぶ一番簡単な方法は、オーディオブックアプリや電子書籍アプリを使って「無料」で提供されている本を探す方法です。たとえ海外の著作権法にうとかったとしても、パブリックドメインの本は無料で読むことができるのですぐにわかるはず。

例えば、たくさんの本が無料で読める「青空文庫」ですが、このアプリに収録されているのはパブリックドメインのものばかり。そのため、作者名を見れば、どれが著作権切れの本になっているか一目瞭然です。チャールズ・ディケンズやトルストイ、グリム兄弟やシャルル・ペロー、エドガー・アラン・ポーなど、有名な作家たちの作品の多くがすでに著作権切れになっていることがわかるでしょう。

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