七夕の時期が近づくと、風に揺れる短冊をぶら下げた竹を見掛ける機会が多くなるのではないでしょうか。日本ではすっかりお馴染みの七夕祭りですが、英語でどのように説明できるのでしょうか?今回は、英語で七夕を説明する方法と海外の七夕事情についてご紹介します。
■七夕を海外の人に説明すると?
・七夕は星まつり
英語では七夕のことをStar Festivalといいます。夏のお祭りである七夕は、天の川の両端に引き離されている「ひこ星」と「おり姫」が一年に一度会える日です。英語で説明すると、“Tanabata(or Star Festival)” is the only day of the year when the two lovers, Hikoboshi and Orihime, can meet.といえるかもしれません。
七夕は五節句のうちのひとつで、かつては神祭を執り行う日でしたが明治時代には廃止され、現在では日本の伝統的な年間行事となっています。七夕をまったく知らない海外の人に、いつの時期に行われるお祭りなのかを教えてあげたいときには、Star Festival is held on the evening of July 7.(七夕は7月7日の夜に執り行われます)と説明できるでしょう。
・七夕ではどんなことをする?
七夕といえば、短冊に願いごとを書いて笹竹に飾り付ける七夕飾り(笹飾り)が思い浮かぶのではないでしょうか。ですから、「What does the star festival celebrate?(七夕ってなにを祝うの?)」や「What do Japanese do in Tanabata?(七夕ってなにをするの?)」と尋ねられたら、「people write their wishes on strips of paper called “tanzaku” and hang them from bamboo branches.(短冊と呼ばれる紙に願い事を書いて、竹の枝から吊るすんだよ)」と、簡潔に答えられるかもしれません。
■七夕にまつわるトリビア
・願いを叶えたいなら?
ところで、七夕はひこ星とおり姫がデートする日なのに、なぜ願い事を書いた紙を竹に吊るすの?と疑問に思う人もいるでしょう。じつは、奈良時代にはすでに宮中儀式として行われていた七夕ですが、平安時代に入ると「機織りが上手なおり姫様にあやかって、自分も上手に機織りができるようになりたい!」と、貴族たちが短歌を書く短冊に自分の願い事を書くようになったといわれています。その後、江戸時代には手芸や裁縫といった習い事の上達などを願い事として短冊に書くようになりました。
一説によると、願い事が叶うようにするためには、短冊の色にこだわる必要があるのだとか。短冊の色は陰陽五行説に基づいていて、赤色、黄色、白色、青色、黒色(紫色)の5色です。色ごとに成就しやすい願い事が決まっていて、赤色は恋愛や人間関係について、黄色は親戚関係について、白色は勉強について、青色は人との接し方について、黒色もしくは紫色は仕事についての願い事を書くと良いといわれています。
・海外の七夕
ひこ星とおり姫のお話しを絵本で読んだことがある人なら、彼らの衣装が日本のものではないことにお気づきになったのではないでしょうか。七夕の起源は中国ですから、the star festival is based on an ancient legend from China.(七夕は中国の古い伝説に由来します)と英語で説明できます。
中国から日本に伝わった七夕ですが、日本以外の国々にもよく似た星のお祭りがあるようです。韓国にも七夕がありますが、日本では七夕当日は晴れることを願うのに対して、韓国では雨が降ることを願うのだとか。どうやら、七夕の日に降る雨はひこ星とおり姫が再会したときに流した涙だといわれています。
一方、ベトナムの七夕は雨季に当たるので雨の日が多いようですが、七夕の日にひこ星とおり姫を表すわし座のアルタイルとこと座のベガを一緒に見たカップルは、生涯結ばれるというロマンチックな言い伝えがあります。また、フィンランドの七夕ではひこ星とおり姫は若いカップルではなく、亡くなった後に星になった老夫婦なのだそう。フィンランドの七夕伝説によると、星になっても一緒にいたいと考えた老夫婦が、千年もの期間をかけて作った星の橋が天の川だといわれています。
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