3月中旬になると、浜辺で潮干狩りをしている人々の姿をちらほら見かけるようになります。ゴールデンウィーク頃の最盛期を迎え、老若男女問わず、ついつい夢中になってしまう人が多い潮干狩りですが、英語ではなんというのでしょうか?今回は、潮干狩りにまつわる英語をご紹介します。
英語で潮干狩りは?
一般的に貝はshell(seashell)やshellfishといい、食用の二枚貝はclamです。shellfish は主に貝の中身のことを指し、shellは貝殻を指します。 Seashellは中身にも外側にも使用される言葉で、貝全体を指すときに用いられます。浜辺で貝殻拾いをすることを英語では、I gather seashells on the beach.といいますが、潮干狩りの場合はどうでしょうか?
潮干狩りは食べられる貝を探しに行くため、英語ではclammingやclam diggingと呼ばれています。潮干狩りに行こうよ!といいたいときには、Let’s go clamming!もしくはLet’s go clam digging!です。
潮干狩りの歴史
日本の潮干狩りの歴史は古く、縄文時代から行われてきました。貝塚からは、古代人たちがハマグリ、アサリ、イボキサゴ、マガキ、アカニシ、アカガイ、バカガイ、ミルクイなどを食べていたことがわかっています。江戸時代になると、潮干狩りは、春先に行われる人気レジャーになりました。その証拠に、潮干狩りをテーマに描かれた浮世絵がたくさん存在します。
江戸時代とは異なり、現在では潮干狩り場で入場料を支払うシステムになっているケースが多く、潮干狩りに適した時期は3月から7月、場合によっては9月頃まで可能なこともあるようです。ところで、沖縄には「浜下り」(沖縄本島ではハマウリ、ハマオリと読む)と呼ばれる伝統行事があり、災厄を払い除く目的で行われています。女の子の健康を祈るための行事ですが、現在では健康祈願をすると共に、家族みんなで潮干狩りを行う日となっています。
潮干狩りで採取できる貝は?
潮干狩りで採取できる貝は、アサリやオキシジミ、ホンビノスガイやマテガイ、ハマグリなどが一般的でしょう。ほかにもカガミガイ、シオフキガイ、バカガイなどが採取できることもありますが、これらは砂抜きで下処理ができない貝として知られています。カガミガイなどを調理する前には、砂袋を外す下処理が必要です。
ハマグリは英語でcommon orient clamやasiatic hard clamといい、学名はMeretrix lusoriaです。アサリはjapanese littleneck clam、asari clam、manila clam、 japanese short-neck clamで、学名はVenerupis philippinarumといいます。マテガイはrazor clamといい、日本だけではなく、海外でも食べられています。ハマグリやアサリとは違った個性的な形をしたマテガイですが、英語ではカミソリの刃の貝と呼ばれているのが面白いですね。 海外ではバター焼きやワイン蒸しにされることが多い二枚貝ですが、日本ではお味噌汁にしたり、酒蒸しにしたり、炊き込みご飯にしたりなど、色々な食べ方があります。アサリの酒蒸しを英語にするのであれば、そのままasari no sakamushiでも良いでしょうし、Japanese sake steamed (asari) clamsといっても良いでしょう。
海外の潮干狩り
海外の潮干狩りですが、潮干狩りをするのにライセンスが必要だったり、持ち帰っても良い個数が決まっていたりします。例えば、アメリカ・メイン州ウォルド郡のシアーズポート沖では、3日間のレクリエーション・ライセンスが15ドルで購入可能です。このように海外でも潮干狩りは行われていますが、日本のように、潮干狩りを大々的なレジャーとして楽しむ国は珍しいのではないでしょうか。 そのため、潮干狩りをしに訪れた人でごった返した日本の浜辺の風景を見て、海外の人が驚くのも無理はありません。海外の浜辺を訪れる機会があれば、ぜひチャレンジしてみた潮干狩り。ただし、海外の場合は、日本の潮干狩り場のように食べられる貝ばかりではないようですから、十分気を付けるようにしたいですね。