アメリカ人が大好きなピーナッツバター。甘くてこってりしていて、おいしいですよね。ところで、ピーナッツの原産地は南米といわれており、大航海時代のスペイン人たちによって新世界にもたらされたとされています。やがて、アメリカでも栽培されるようになったものの、当時は貧しい人たちのための食べ物だったのだそう。今回は、そんなピーナッツ(peanut)にまつわる英語のお話しをご紹介します。
■トランプ元大統領のセリフのピーナッツってどういう意味?
トランプ元大統領の負債総額は、3億ドルとも4億ドルとも、もしくはその3倍はあるなどといわれています。所有会社の巨額累積負債を数年以内に返済しなければならず、世間は固唾をのんでトランプ元大統領の動向を見守っている模様。しかし、当の本人はとえば、ニューヨーク・タイムズ紙がはじき出した借金4億2100万ドルという金額にも、「It’s a peanut!」と平然としているようです。
Peanutには、茹でても炒ってもおいしい落花生という意味以外にも、わずかな金額、取るに足らないものといった意味があります。つまり、トランプ元大統領は、「そんなのオレ様からすれば、はした金に過ぎないぜ!」と見栄を切ってみせたことに。
実業家でもあるトランプ元大統領のビジネスも、新型コロナウィルスの煽りを受けているようです。かつて、自らのことを「The king of debt(借金王)」と認めた彼が、どのように不死鳥のごとく蘇る姿を見せてくれるのか、今後見守っていきたいですね。
■ピーナッツは軽犯罪?!
Peanutには、少額のお金やつまらないもの、小さい人のほか、鎮痛剤や梱包用の発泡スチロール欠片、そして軽犯罪という意味があります。そのほか、「work for peanuts(はした金のために働く)」、「make peanuts(わずかな金額を稼ぐ)」というイディオマがあります。
また、ピーナッツを使った、「If you pay peanuts, you get monkeys.」という面白いことわざが。直訳すると、ピーナッツを払えばサルを雇えるになりますが、給料をケチっては、良い人材を雇うことなどできないという意味になります。
■スヌーピーの漫画はなぜ「ピーナッツ」なのか?
誕生から70年以上も経ちながら、いまも衰えない人気を誇るスヌーピー。アメリカのチャールズ・M・シュルツが生んだビーグル犬のキャラクターは、日本はもちろん、世界中にファンを持っています。飼い主のチャーリー・ブラウンを軽く凌駕するカリスマ性を持ち、心の赴くままに自由に活躍するスヌーピーは、数ある犬が主人公の漫画の中でも、唯一無二の存在感を放っています。
さて、スヌーピーの漫画タイトルをご存知でしょうか?残念ながら、『スヌーピーと愉快な仲間たち』ではありません。なんと、スヌーピーの漫画のタイトルは『Peanut』です。はじめてこの事実を知ったとき、「No Way!(ありえない!)」と思った人も多いのでは?
スヌーピーの好物がピーナッツだから?いえいえ、そんなことはまったくありません。スヌーピーの好物はドッグフードから、チョコチップクッキー、アイスクリーム、ピザなどまるで犬らしくない食べ物まで、たくさんあります。でも、ピーナッツを喜んで食べている描写なんて一度も登場しなかったはず。
このタイトル、じつは編集者が勝手に決めてしまったものだといいます。「peanut」には小さい人、取るに足らないもの、つまらないものというネガティブなイメージの意味があります。スヌーピーが新聞に掲載されるに当たり、当時の編集者は、骨太な内容のコラムや新聞記事に比べれば、漫画など取るに足らないパーツだと思ったのでしょう。
ところが、その予想は大きくハズレました。チャールズ・M・シュルツが生み出したスヌーピーは、世界一有名な犬になり、これからも愛され続けていくことでしょう。
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