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あんパンの日とは?英語では「Anpan」でいいの?

日本らしいパンといえば、「あんパン」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。あんこを使った食べ物はいろいろありますが、パンであんこを包んだあんパンに興味を持つ海外の人は少なくありません。今回は、4月にあるあんパンの日やパンの日にちなんで、海外の人にあんパンを説明する方法についてご紹介します。

4月4日は「あんパンの日」

フランスを代表する菓子パンといえば、パン・オ・ショコラですが、日本を代表する菓子パンといえば、あんパンと答える方も多いでしょう。そんな日本人に馴染み深いあんパンですが、あんパンが生まれたのは明治時代のことでした。1869年(明治2年)に、東京にて創業した木村屋総本店は、日本人に受け入れられるパンを作ろうと試行錯誤をはじめます。そこで創業者の木村安兵衛が目をつけたのは、日本人に人気の酒まんじゅうでした。酒まんじゅうの酒種を使った生地にあんこと桜の塩漬けを包んだパンは、あんパンと呼ばれるようになります。木村屋総本店が作った酒種あんパンは、1875年4月4日に明治天皇に献上されることになり、これがきっかけで日本中に知られるようになります。あんパンは、新聞社やガス灯などと同じく「文明開化の7つ道具」のひとつに数えられるようになり、4月4日があんパンの日に制定されました。

海外の人にあんパンを説明するなら?

あんパンを英語にするなら、Anpanもしくは、Sweet red bean bunです。ほかにも、日本特有のパンであることを強調して、Japanese sweet red bean bunともいえるでしょう。ちなみに、あんまんはsteamed sweet red been bunです。英語ではあんこのことを、Sweet bean paste、Sweet bean jamなどと呼びます。 また、あんパンマンは、Anpan-manでも通用しますが、Bean Bun Manと英訳されています。 あんパンといえば菓子パンに分類されますが、英語では菓子パンのことをsweet breadsやsweet bunsといいます。菓子パンを直訳して、Snack breads(もしくはbread snacks)といってしまうと、フレンチトーストやサンドウィッチ、ラスクなどパンを使ったお菓子のことだと思われてしまう恐れが。 甘い系のパンのことをpastriesとも説明できますが、Pastriesはデニッシュやタルトなどのことを指すため、あんパンのような柔らかい菓子パンを指す英語としては最適とはいえないでしょう。あんパンが誕生した背景を英語で伝えるとするならば、「Anpan is one of Japan’s westernized products.」といえるかもしれません。

日本のパンの歴史

日本にパンが伝わったのは、1543年のことでした。1543年にあった歴史的出来事といえば鉄砲の伝来ですが、じつはパンも、種子島に漂着した倭寇の船に乗り合わせたポルトガル人によって伝えられたものです。それから数年経った1549年、今度はイエズス会の宣教師フランシス・ザビエルの一行が日本にやってきました。約2年の日本滞在中、彼らはキリスト教の教えとともにパンを焼くことも教えたと考えられます。

イエズス会はカトリックで、カトリック教会ではミサが行われるのがふつうです。ミサではパンが欠かせませんから、ザビエル一行が日本でパンづくりを行ったのも不思議ではありません。その後、キリシタン弾圧や鎖国の影響でパンが広く日本に普及することはありませんでしたが、ポルトガル船やスペイン船が来航するようになった長崎では、パンづくりが行われていたといいます。

外国人居留地があった長崎・出島ではパンを焼く職人がいましたが、1842年、静岡県の伊豆韮山(にらやま)の江川家第36代当主であった江川太郎左衛門英龍(えがわたろうざえもんひでたつ)が、出島のオランダ商館料理人でパン焼きも行っていた人物を招き、パンづくりを行いました。兵学者(砲術家)であった江川太郎左衛門英龍は、日持ちのするパンを軍事食にぴったりだと考えていたようです。江川太郎左衛門英龍が伊豆でパンを焼かせた日は41842年4月12日とされており、現在ではパン食普及協議会によって4月12日が「パンの日」と制定されました。

  

  

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