笑いはわたしたち人間にとって感情表現のひとつですが、とても複雑でたくさんの種類があります。楽しいときや面白いと感じたときに思わず出てしまう笑い、とりあえず人に合わせるときに行う笑い、優越感から生じる笑い、呆れからくる笑い、諦めの気持ちを表す笑いなど、笑いの種類はじつにさまざまです。英語においても、笑いを表す単語はlaughだけではありません。今回は、たくさんある「笑い」の種類を英語でご紹介します。
■たくさんある「笑い」の種類
・含み笑い
含み笑いとは口を閉じたまま、声を出さずに笑うことです。もちろんときには、含み笑いをしていても、堪えられずに思わず「ムフフ…」を声が漏れてしまうこともあるかもしれません。含み笑いを英語では、chuckleといいます。似ている単語にgiggleやsniggerがありますが、これらはchuckleと違って、いたずらっ子のような笑い方や他の人にとって癪に障る笑い方、神経質な笑い方を指します。
・薄ら笑い
薄ら笑いとは相手を見下して、声を出さずに表情だけで笑うことです。日本語の薄ら笑いはどこか冷酷な感じの笑い方ですが、英語で薄ら笑いを意味するsmirkは、相手に優越感を感じたときに出るドヤ顔スマイルのことを意味します。少し似たような表現にfaint smileがありますが、形容詞のfaintには微かな、おぼろげな、ぼんやりしたという意味が。しかし、faint smileは薄ら笑いというよりも、悪意のない微かなほほ笑みを指す表現だといえるでしょう。
・愛想笑い
愛想笑いとは、人の機嫌を取るために笑うことです。基本的に人間関係を円滑にするために行われるもので、英語ではfake smileといいます。fake smileと呼ばれるニセモノの笑いが保身のために行われる笑いであるのに対し、本心からの笑いのことを英語ではgenuine smileといいます。愛想笑いに似た表現に作り笑いがありますが、作り笑いもfake smileもしくはforced smileといいます。
・苦笑い
苦笑いとは戸惑ったり、呆れてしまったり、不快に感じたりしたときに仕方なく笑うことです。苦笑いのことを英語ではbitter smile、またはwry smileといいます。形容詞のwryには苦々しい、皮肉っぽいという意味があり、make a wry faceでしかめっ面をするという英語表現になります。
・バカ笑い
バカ笑いとは、むやみやたらに大きな声で笑うことです。ただ大声で笑うだけではなく、周囲に気を配ることもなく笑うことを意味するので、バカ笑いは人に下品な印象を与えてしまうかもしれません。英語ではguffaw のほか、laugh loudlyやhorselaughといいます。
・せせら笑い
せせら笑いとは人を見下したり、バカにして笑うことです。せせら笑いのことを英語ではsneer といい、冷笑することを指します。sneerには独特の表情が伴い、上唇を上に釣り上げて歪んだ笑いを見せることが多いようです。似ている表現にあざ笑いがありますが、英語ではscornful laughといい、形容詞のScornfulには蔑む、軽蔑に満ちたという意味があります。
・照れ笑い
照れ笑いとは、恥ずかしさを笑ってごまかすことです。英語ではembarrassed grinといいますが、じつは照れ笑いをする欧米人はあまりいないのだとか。照れ笑いは日本人独特の癖だといいわれていますが、日本以外のアジア圏に住む人々の間でもよく見受けられます。
・思い出し笑い
思い出し笑いとは、過去にあった出来事を思い出して笑うことです。思い出し笑いのことを英語では、reminiscent smileといいます。形容詞のreminiscentには、思い出させる、記憶に結びつく、~を連想させるなどの意味があります。ただし、reminiscent smileといってもピンとくる海外の人は少なく、思い出し笑いをしたと周りの人に伝えたいときには、「I remembered something funny.」と笑いながら説明すると良いかもしれません。とても嬉しい出来事があったときなどについ思い出し笑いをしてしまうかもしれませんが、あまり頻繁に思い出し笑いをしていると周りの人に不審がられるので気をつけたいですね。
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