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世界の翻訳会社ランキングトップ100から見る翻訳業界の動向

アメリカの調査会社「Nimdzi」が、言語サービス企業世界ランキングを発表しました。2021年版では日本の翻訳会社も大健闘していたことが記憶に新しいですが、2022年版『世界の翻訳会社ランキングトップ100社』を紐解いて、今後の翻訳業界の動向を探ってみましょう。

トップ10はアメリカの企業が50%を占める結果に

「Nimdzi」 による言語サービス企業世界ランキングでは、収益規模に従って上位100社が掲載されています。2022年版のランキングをザっと見たところ、日本の翻訳会社は7社がランクインしており、2021年版のランキングから1社増えたことが明らかに。残念ながら、トップ10にランクインしている日本の翻訳会社はありませんが、それでも収益を上げている企業が増えたことは、日本の翻訳業界が元気な証拠だといえるでしょう。ちなみに、トップ10は下記の通りです。

第1位 「TransPerfect」社(アメリカ)

第2位 「RWS」社(イギリス)

第3位  「LanguageLine Solutions」社(アメリカ)

第4位 「Keywords Studios」社(アイルランド)

第5位 「Lionbridge」社(アメリカ)

第6位 「 Iyuno-SDI Group」社(アメリカ)

第7位 「Appen」社(オーストラリア)

第8位 「translate plus」社(イギリス)

第9位 「Acolad Group」社(フランス)

第10位 「Welocalize」社(アメリカ)

トップ10の企業が提供している翻訳サービスは?

ランキングトップ10にランク入りした翻訳会社を見ると、ライフサイエンス翻訳、医療翻訳分野に強い翻訳会社が収益を上げていることがわかります。ヘルスケアのほかには、法律・法務関連の翻訳、ゲーム・エンターテイメント系、IT系、マーケティング翻訳に需要が高いことが判明しました。

2022年版の言語サービス企業世界ランキングトップ10では、アメリカの企業が5割を占めました。第8位に着けたイギリスの「translate plus」社は、売上高においてヨーロッパトップの言語サービスプロバイダーのひとつです。同社は、製造業やマーケティング業界を中心に、多様な顧客基盤を有してます。以前は収益を開示していなかったためランキングに取り上げられることはありませんでしたが、2021年には正式な収益を公表しトップ10に躍り出ました。

ゲームとメディア・ローカライズ分野が躍進

「Nimdzi」 による言語サービス企業世界ランキングにおいて、世界の大手翻訳会社が常連であることは疑いの余地はありません。ところが、2022年版のランキングで突然トップ10に躍り出たかつての「translate plus」社のように、収益を開示していない企業も少なくないようです。これらの一部組織は、大企業グループ内の言語サービス部門であることが多く、翻訳部門の収益が全体の収益のごく一部であるため、報告を上げていないと考えられます。

新たにランキング入りを果たした翻訳会社に注目すると、興味深いことが明らかになりました。例えば、第12位にランク入りした「Poletowin Pitcrew Holdings」社は翻訳とゲームローカライズサービスを提供している日本企業で、今回初めてランキングに登場しました。

収益が多いのはライフサイエンス翻訳・医療翻訳を手掛ける翻訳会社ですが、ランキング全体ではゲームとメディア・ローカライズの翻訳サービスを提供している企業が多くランク入りしています。

いわゆる仮想空間であるメタバースがさらに注目を集め、ゲームをはじめ、バーチャルイベントやバーチャルオフィスなど、多方面で活用されるようになりました。それと同時に、メタバース関連の翻訳需要も伸びているようです。ゲームをプレイしない人々にとっても、もはやメタバース体験は身近なものになりつつあります。バーチャルライフで世界が繋がれば、それに伴って翻訳業務もさらに増えるのではないでしょうか。

2021年の上位10位を構成する企業の合計収益は、2020年に掲載された上位10位と比較して23.3%増加しました。翻訳市場は世界的に速いペースで成長し続けており、2026年の業界規模は849億米ドルになると考えられています。

  

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