翻訳を勉強したい人におすすめの本6選【興味のある人から翻訳初心者向き】

翻訳者を目指して翻訳を勉強しているなら、経験者から学ぶのが一番です。翻訳業界で活躍中の名翻訳家たちの著書を読めば、翻訳技術のヒントはもちろん、翻訳者にとって大切な情報が得られるでしょう。今回は、翻訳学習者におすすめの翻訳者が書いた本をご紹介します。

ぼくは翻訳についてこう考えています -柴田元幸の意見100

日本を代表する名翻訳家の柴田元幸さんの著書「ぼくは翻訳についてこう考えています」は、翻訳者を目指す人、翻訳とはどういうものかを知りたい人におすすめの本です。翻訳家であり英米文学者、東京大学名誉教授の柴田さんですが、本作はエッセイだけではなく、インタビューや対談、東京大学の授業を通して名翻訳家の翻訳に対する考え方や翻訳手法を知ることができます。翻訳の本質を説いた本は堅苦しい印象がありますが、柴田先生のユーモアあふれる言葉で紡がれた語録集は、あっという間に読み終えてしまえるほど楽しく、興味深いものです。

英文翻訳術

シェイクスピア研究の第一人者であり翻訳家の安西徹雄さんの著書「英文翻訳術」は、翻訳のテクニックを学びたい人におすすめです。文法の知識がある人でも、その知識を使って翻訳することに慣れるまで苦労をする場合もあるでしょう。安西先生の翻訳技術は翻訳英文法と呼ばれるもので、英文法を分解して訳文作成のルールを提示していくものです。パターン化された翻訳技術を身に付け、さらに磨きをかければ一流の翻訳家になるのも夢ではありません。独学で翻訳を学習している人にとって、本書は翻訳のヒントを与えてくれるものとなるでしょう。

翻訳教室 ―はじめの一歩

ミリー・ブロンテ「嵐が丘」、ヴァージニア・ウルフ「灯台へ」、マーガレット・ミッチェル「風と共に去りぬ」、トマス・H・クック「緋色の記憶」など多数の訳書を手掛けてきた翻訳家の鴻巣友季子さん。鴻巣先生の著書である「翻訳教室 ―はじめの一歩」は、小学校で行われた翻訳の授業をベースに、翻訳に取り組むことの難しさと楽しさがまとめられています。翻訳に興味がない人でも、本書を読めば翻訳に挑戦したくなるようなワクワク感が味わえるのではないでしょうか。

越前敏弥の日本人なら必ず誤訳する英文

ミステリー小説の翻訳を中心に活動している越前敏弥さんの著書「越前敏弥の日本人なら必ず誤訳する英文」は、翻訳の勉強に取り組みたい人や自分の翻訳力を試してみたい人におすすめです。英文法は得意だとしても、いざ翻訳するとなると壁にぶち当たることなどめずらしくありません。本書は、日本人が誤訳や誤読しがちな英文例がたっぷり収録されており、翻訳はもちろん、英語学習にとって有益な学習書となっています。

翻訳地獄へようこそ

名翻訳家で文芸評論家の宮脇孝雄さんの著書「翻訳地獄へようこそ」は、翻訳の世界をのぞいてみたい人におすすめの一冊です。宮脇先生といえば、ドロシー・L・セイヤーズやジョン・ダニングといったミステリー小説の翻訳家として有名なので、訳書を読んだことがあるという人も少なくないのではないでしょうか。本書は、翻訳へのアプローチの仕方や実践的な翻訳方法を学べるほか、経験豊かな翻訳者からの参考になるアドバイスがギュッと詰まっています。

出版翻訳家なんてなるんじゃなかった日記

翻訳家の中でも出版翻訳家は、翻訳学習者たちにとって憧れの的なのではないでしょうか。ところが、宮崎伸治さんの著書「出版翻訳家なんてなるんじゃなかった日記」を読むと、翻訳業界や出版業界の闇が見えて、ちょっぴり怖気づいてしまうかもしれません。本書を読んでどう感じるかはそれぞれの人に委ねられていますが、翻訳者になる覚悟があるかどうか自問したいときに読むのにおすすめです。

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