翻訳にローカライズ(ローカリゼーション)が必要な理由は?

グローバル化において翻訳は重要な役割を果たしますが、その際に忘れてはならないのがローカライズ(ローカリゼーション)です。もともとはIT業界で使用されていた言葉ですが、最近では翻訳業界においてその必要性が認められています。今回は、なぜ翻訳にローカライズが必要なのかについてご紹介します。

ローカライズ(ローカリゼーション)とは?

ローカライズもしくはローカリゼーションは、ソフトウェアやゲーム、ウェブサイトやアプリなどの分野で地域化、現地語化することを指します。国が違えば、アピールの仕方も変えなければならないのです。簡単に言うと、ローカライズを行う目的は、ターゲットとする国にサービスや製品が受け入れられるようにすること。最近では、IT分野だけではなく、さまざまな分野でのローカライズが求められるようになっています。
わかりやすく例えで考えてみましょう。カレーはインドを代表する食べ物ですが、地域・国によってローカライズされています。インドの本格的なカレーはおいしいものの、やはりそのままではすんなりと受け入れられない場合があるでしょう。
インド人がカレーをチャパティと一緒に食べるように、たいていの日本人はカレーをライスと一緒に食べたいと思うはず。インドカレーと日本のカレーは違う食べ物ですが、これもいわゆるローカライズの結果だと考えて良いでしょう。

翻訳とローカライズの違い

翻訳とは言語を対象国に合わせて変更することなので、地域化や現地語化するローカライズと似ていると思う人もいらっしゃるようです。結論から言ってしまえば、ローカライズの一部が翻訳なのです。
しかし、翻訳とローカライズは似ているようで、非なるもの。翻訳は言語にのみ焦点を当てて行われるのが一般的ですが、ローカライズはその国の文化や風習をはじめ、宗教や政治、国民性などあらゆる背景を考慮した上で作業を行う必要があります。

翻訳にローカライズが必要な理由

ローカライズが必要なのはIT分野だけではなく、翻訳をする際にもローカライズが必要とされます。グローバル化が進む現在において、情報の共有には質の高い翻訳が求められます。質の高い翻訳とは、しっかり相手に訴えかけることができる翻訳のことを指します。
例えば、ある製品を海外マーケットに紹介する際には、最適な翻訳を行わなければなりません。なぜなら、日本語をただ翻訳しただけでは、アクションに繋がらず、購買意欲を掻き立てることはできないからです。海外進出を成功させるためには、現地マーケットを十分に調査してローカライズをし、最適な翻訳を行う必要があるのです。

ローカライズの成功例

海外進出を果たした企業の中には、ローカライズを行うことによって成功した企業もたくさん存在します。その筆頭として、ナイキやコカ・コーラ、マイクロソフトやNetflix(ネットフリックス)などが挙げられるでしょう。
また、海外でも放送されている日本のアニメですが、ローカライズなくしてはファンを増やすことはできなかったはずです。スペインで放送された「Oliver y Benji」、フランスで放送された「Olive et Tom」、イタリアで放送された「Holly e Benji」はどれも、「キャプテン翼」のローカライズされたタイトルです。
登場人物の名前を現地バージョンに替えることで、ヨーロッパから遠い国・日本のアニメに親近感を持ってもらおうという戦略だったのでしょう。この戦略が功を奏してか、アニメの影響を受けて、世界中ですばらしいスタープレーヤーたちが誕生しました。
これらは成功例のほんの一例に過ぎませんが、ローカライズすることで世界的な成功を手にすることができるといえるでしょう。

現在はコロナの影響で、外国人観光客を見ることはあまりありませんが、街中どこでもいろいろな言語を見ることが出来ます。多言語化した街です。以前は色々な言語も聞こえてきていました。10月からは東京も「Go To トラベル」の対象となりますので、観光で成り立っていた地方も少しは救われてくるでしょう。また、外国人の入国緩和も次第に進んでくるはずです。外国人観光客の受け入れが出来る様に、ローカライズをし、準備をしておきましょう。Webで翻訳でもローカライズ(ローカリゼーション)可能ですので、必要な際はご利用ください。

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